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2017年7月28日金曜日

西浦 亮 逆になんでやんないの?タイでは当たり前、タイ・日本の副業実態
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逆になんでやんないの?タイでは当たり前、タイ・日本の副業実態

突然ですが、皆さんは副業をしていると聞くと、どんな印象を持ちますか。
世間一般の日本人からしてみれば、本業に集中すべきという意見が多いかと思います。

本日はタイと日本の副業について、お話したいと思います。



タイでは、当たり前!


日々、タイ人求職者との面談実施において「副業をしています」とよく耳にします。
タイでは本職の収入だけでは不十分なので、勤務後、休日、祝日関わらず、
会社勤めをしながら副業をしている方が非常に多いです。
また、タイ人の場合、両親が自営業を営むケースが多い為、
「働く」という事に対する概念も日本人と異なっています。

実際、タイ人に人気のある副職業を挙げてみると、外国語講師、フリーランス通訳・翻訳、
カフェ・バー、マッサージ・スパ、パン屋の経営、オンラインショッピング、不動産賃貸、
屋台・市場で雑貨品の販売、SNS経由のネットワークビジネス等があります。
中には、昼間は日本語教師、夜は居酒屋でバイトなど生計を立てている方もいます。


副業を始める理由!


タイの場合、自営業ではなくとも、副業・サイドビジネスを英語でMy Own Businessと表現しており、
所謂、人よりも豊かな暮らしがしたいという気持ちが根底にあります。
階級社会のタイは世界各国において最も所得格差が大きく、富裕層の殆どが財を成したビジネスマン、
オーナーであり、自営業をする = 裕福になれるというイメージが根強くあります。

タイ歴代首相は国のトップでありながら数々の副業をやっており、
社会的に大きな問題として取り上げられました。
タイの首相として在任中の場合は副業禁止になるため、
その場合は家族名義にして回避しているのが現状です。
最も副業が多いタクシン一家は問題視されており、現在進行形で裁判も起こっております。

一方、日本は憲法第22条に定められた職業選択の自由がありますが、
多くの民間企業や公的機関は副業を認めておりません。
厳密には、副業を禁止する法律自体はなく、
一般的に就業規定において「会社の許可なく副業を行う事を禁ずる」と提示している会社が多く、
在タイ日系企業も当てはまります。


日本では副業は軽蔑される3つの理由とは?


なぜ、日本は副業に対してネガティブなイメージを持っているのでしょうか。
そこで下記3つの理由に分けてみました。

1. 本職への妨げにならない為
副業に多くの時間をつぎ込む事で、精神面や体力面に大きな影響を与えると考える事が多いです。
まず1つ目が遅刻や欠勤などの悪影響が出る。もう1つは沢山の副業を掛け持ちする事で、
「会社 = 収入源の1つ」に過ぎないと考えてしまう。
そのような考え方を持ってしまうと本職に支障をきたす恐れがあります。

2. 会社へのロイヤルティ欠如
一度、副業認めてしまうと相互扶助の土台をなす会社へ忠誠心・愛社精神が、
根底から喪失してしまいかねません。
日本は古くから1つの事に尽くすという考え方が浸透しており、それが日本人の美徳でもあります。

3. 機密情報漏洩のリスク
副業内容にもよりますが、知らないうちに会社が持っている重大な顧客情報、知的財産、経営戦略等、
会社で身に付けたノウハウ・スキルが漏れてしまう恐れがあります。
仮に全くの同業種でなくとも、対外的に漏洩する可能性をはらんでいます。


日本の現実。。


現在の日本経済において、昇給率の低下、賞与・福利厚生カットなど厳しい現実が起こっている中で、
どのように新しく収入源を増やして安定した生活を手に入れるか、
副収入を得る事で、一層、生活水準を上げていきたいと思う方も当然、増えております。

しかし、企業側から見ると副業を全面的に禁止する事が最大の防衛策であると言えます。

ちなみに弊社では「副業で得られる新たな視野と経験は、本業に好影響をもたらす」
という考えのもと、勿論本業に差し支えない範囲内ですが、
スタッフの副業を許可(むしろ奨励?)しています。

世界中で様々なビジネスが進化しており、誕生しています。
本業のみならず、副業・サイドビジネスを平行していく社会の動きは、
今後も益々加速化していく事になるでしょう。