今回はタイ・日本の働き方について述べたいと思います。
タイは残業しない!
普段どの企業で働くタイ人従業員も、 定時になれば直ぐ退社する人達が、
殆どという話を聞きます。弊社のタイ人従業員の場合、
定時以降だいたい30分以内には退社し、 繁忙時期でも1時間程残業し帰宅しています。
タイ人求職者との面談でも、「いつも何時に退社していますか?」 と聞くと、
「定時退社します」、「定時以降1時間以内には帰宅します」 と答える人が多いです。
喜んで残業する人も?
一部例外として、彼等の中にも残業代が貰えるという理由から、
喜んで働く人もいるようですが、( これは会社にとっては無駄な残業こそ、迷惑な話しです ^^;)、
残業をしないスタンスが、彼等の基本的な考え方なのでしょう。
ワークライフバランスを大切にするタイ人!
タイの場合、大半の人が、「自分の仕事」を、 効率よく時間内にスパッと終わらせ、
帰宅後は、家族との時間を過ごす、ジムで身体を動かす、
自分の趣味に打ち込むなど、 ワークライフバランスを保ちたいと思っています。
恐らく、これは他の諸外国にも当てはまるのではないでしょうか。
残業が多い会社に対する意見!
もし現職が毎日残業続きであれば、一般的なタイ人の意見として、
「社内のシステムが良くない」、「 上司がマネジメント出来ていない」、
「なぜ、早く新しい従業員を採用しないのか ? 」等々から、
従業員の離職に繋がってしまう可能性も否定できません。
週末出勤の考え方!
また、面談で土曜日勤務の可否について尋ねると、
私がタイに赴任した4年前は、 新卒から社会人経験が数年ある人材でも、
比較的、土曜日勤務が可能だと、 回答していた人が多い印象がありました。
ところが、新世代の影響なのか ? ここ2,3年、社会人経験者のみならず、
新卒も完全週休二日制を希望する傾向にあると感じていますが、
中には働いた経験がない理由から、 土曜日勤務の有無を問わない人もいます。
日本の残業に対する考え方‼
一方、日本の場合は、各企業によっては、就業時間が過ぎても、
「上司より先に帰宅するな」、「若者は残業して当たり前」、
「定時退社はもってのほか」など、 タイや他国と比較しても規則が厳しく、
働き方の自由度も非常に低いと言えます。
日系企業は、残業を望むケースが多い!
同様に、タイ日系企業で勤務している求職者からも、
「え?もう帰るの?」、「責任感がない」、「甘すぎる」等、
日本人上司から言及された事があると、時々、 面談の際に耳にします (苦笑)。
生産性が低いと指摘される日本の会社!
しかしながら、日本企業の「長時間労働」「サービス残業」「 不必要な会議」等々が、
結果的として、業務の非効率、労働生産性の低さを招いていると、
世界各国や日本国内でも指摘されています。
世界各国や日本国内でも指摘されています。
(蛇足ですが日本の労働生産性はアメリカの70%、 OECD30カ国中19位で、 主要先進7カ国の中では最下位です)
先日、安部政権の「働き方改革」が取り上げられました。
以前から課題とされている「長時間労働の抑制」 が話題となりましたが、
単純に長時間の労働を制限し、有給休暇を取得しやすくしても、
本来、日本の習慣である「時間を守る」 を終業時間をも守る事にも、
通じていなければ、根本的な働き方の改善にはなりませんし、
規則が多く存在する日本だからこそ、 そこを徹底すべきであると考えます。
最後に!
タイ・日本の両国が、各々の良い点を導入することで、
双方にとってベストな働き方が、 確立していければ良いなと感じています。