昨今、タイ経済は成熟期に入りつつあり、 世間では景気停滞が懸念されています。
それでもタイ人求職者の方々に登録へ来てもらい、 日々面談を続けていく中で、
幾つも驚かされることがあります。
求職者の希望給与は?
求職者との面談において、求人案件を紹介する前に、 希望給与を確認していますが、
求める金額は、各々で勿論、異なってきます。 転職後の金額の幅は、
・2,000~3,000バーツ(6000円~9000円)
・5,000~10, 000バーツ(15000円~30000円)以上
と、人材によっても変動していきます。
何故そのくらいの金額を求めるのか?と根拠を尋ねると、「 同業種での経験があるから」、
「大学院卒だから」、「就業経験が何年あるから」「 同級生がこのくらい貰っているから」、
等々含めて、これまでに様々な理由を聞く機会がありました。
採用する企業のリアクション・・・
それに対して、各企業様へ人材をご提案させていただく際、 採用ご担当者様より、
「高すぎる」「 こんなに大幅な給与アップを求めるなんて考えられない」、
「給与形態が崩れる」等々、ご意見を頂くこともあります。
給与アップを望む理由は?
ここで既に気づいているか人もいるかと思いますが、
彼等の給与アップの裏にある最も分かりやすい理由の1つをあげる とすれば、
真っ先に思い浮かぶのは、「ローン (借金)」ではないでしょうか。
実際、彼等との面談でローンの有無を聞いてみると、自動車、 住宅ローンを、
組んでいる人も沢山おり、安い人で、金額が毎月平均5, 000バーツ前後から、
高額で約30,000バーツも支払っている人もいます。
これでは給与の半分以上が、 ローンに消えるのは容易に想像出来ます。
高級車が増えたタイの実態!
近年タイでは、ボルボ、ベンツ、レクサス、BMWなど、 沢山の高級外車が、
街中を走っている光景を目にしますが、納得がいきますね (笑)
タイではインフレ率が進んでいる為、 物価上昇と共に彼等の収入も増えている事から、
簡単にローンを組むことが可能となっていますが、 返済が追い付かない事を理由に、
給与アップ出来る会社へ転職を希望する人がいるのも事実です。
高額ローンで破産する・・・
また、一般的にタイ人は計画性に乏しいとされており、 人によっては、
収入に見合っていないローンを組み、 返済できずに破産してしまう人もいます。
銀行やクレジットカード会社からの厳しい取り立ても行われている ようです。
一時期、私が使っている携帯番号も、 身に覚えのない銀行やローン会社から、
毎日、借金催促の電話が来ていた事がありました。まさか、 以前同じ番号を使っていた人の、
借金取り立て連絡が自分に来るとは予期していませんでした(泣)
日本人との金銭感覚の違い!
我々、日本人にとって、無計画で気軽にローンを組むことなど、 理解し難いですが、
タイ人社会では、ごく当たり前とされており、 金銭感覚の大きな違いを感じます。
タイ人従業員の採用面接をされる時は、 ローン事情を質問内容の1つとして、
候補者へ聞いてみるのも金銭面が確認出来るので、 個人的に良いのではないかなと思います!